軍国主義の象徴（靖国神社とは）

　そもそも靖国神社とはなんなのでしょう。アジアの人々は、同神社が戦前、軍国主義と侵略戦争を遂行するための精神的支柱となったという役割やＡ級戦犯をまつった現状についてリアルな認識を示しています。

　中国外務省の王毅次官は、同神社は「日本の近代史上、対外侵略拡張の象徴であり、現状も依然としてＡ級戦犯がまつられている」（新華社電５月１７日）と指摘。韓国の淑明女子大のイ・マンヨル教授は、同神社の建立の動機が「日本の皇室のために死んだ人々を神として奉むることで、天皇制を強化するためであった」（東亜日報７月３０日）と表明しています。

　中国人民日報社系の環球時報（５月２９日）は、「近代史上、同神社の名前は軍刀、征伐と結びつき、日本が封建的軍事帝国主義へ発展し、対外侵略の道をすすみ、最後に失敗したという軌跡を反映している」「２０世紀の３，４０年代、対外侵略拡張の必要から、軍国主義者たちは『靖国思想』によって兵士を戦場に駆り立てた」「同神社にまつられている２４６万余人のうち、２１０万人は第２次大戦の戦死者である」と述べている。